ユーザー辞書のススメ~弁護士業務効率化~
2021年03月19日
名古屋丸の内本部事務所
弁護士 岩田 雅男
弁護士法人愛知総合法律事務所の弁護士の岩田雅男です。
弁護士の仕事というと,みなさんは,現場への聞込み,実験,相手方との直接の交渉,法廷での尋問(『異議あり!!』と叫ぶ場面)をイメージされるかもしれません。
しかし,実際には,弁護士の仕事の7割から8割は,書面の作成に割かれることになると思います。
そこで,いかに書面を効率的に作成するかというのが,業務の効率化に直結し,ひいては依頼者の皆さんの事件の早期の解決に資することになります。
今回は,そんな弁護士の書面作成の効率化として,よく言われているものとしてユーザー辞書をご紹介します。
いわゆるユーザー辞書は,事前に特定の文字を入力すると,特定の言葉を出力してくれる機能です。
例えば私は,「じゅうしょ」と入力すると,事務所の住所である「名古屋市中区丸の内三丁目2番29号」が出力されるように設定しています。
毎日のように入力する言葉があるのであれば,事前に短い文字を入力すれば,出力されるようにした方が圧倒的に便利です。
また,ユーザー辞書は,「こんな漢字を出力したいのに,毎回違う漢字に変換されてしまう」というときにも役立ちます。
(今,「漢字」と変換したいのに「感じ」という変換が第一候補に挙がってしまい,まさに,ユーザー辞書の必要性を強く感じました。)
最近,私が発見して意外に便利だと気付いたのは,「万円」です。
わたしたち弁護士は,金銭を取り扱うことが多いので,「万円」という言葉は,毎日のように,むしろ,数十分に1回くらいの頻度で入力します。
ところが,私の日本語入力ソフトで「まんえん」と入力して,変換ボタンを押すと,第一候補に挙げられるのは,「蔓延」なのです。
そこで私は,ユーザー辞書で「まんえん」と入力して,「万円」を出力させるようにしました。
さきほど述べたとおり,数十分に1回程度の頻度で「万円」は入力します。
この変換の手間が毎回なくなれば,とても業務が効率化されます。
意外なところで,業務効率化のヒントが隠されているのだなと感じました。
今回は,業務効率化の一端として,ユーザー辞書をご紹介しました。
今後も業務効率化のヒントを日々探すことができればと考えております。
弁護士法人愛知総合法律事務所 名古屋丸の内本部事務所 弁護士 岩田雅男