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弁護士コラム Column

司法修習

2015年10月21日
名古屋丸の内本部事務所  弁護士 檀浦 康仁

 私は、昨年の10月から愛知県弁護士会の司法修習委員を務めています。
 愛知県弁護士会司法修習委員会とは、文字どおり、愛知県弁護士会に配属される司法修習生の司法修習を担当する委員会です。
 司法修習とは、弁護士、裁判官、検察官の法曹三者になろうとする者が受ける1年にわたる研修のことです(なお,私が司法修習生であった10年前は、1年半、さらに15年前以前は2年間の研修期間でした)。現在は、この1年間の内、約4か月間の座学研修が埼玉県和光市で行われ(集合修習)、残り約8か月間の実務研修が各地の弁護士会、裁判所、検察庁の協力の下、各地で行われています(実務修習)。 私は、この10月で弁護士になってちょうど10年となりますので、私が司法修習生であったのは、10年前ということになります。
 私は、司法修習に入る直前まで名古屋地方裁判所の裁判所書記官であったことから、実務修習地として愛知県を希望することはできず、大阪を希望して、大阪での実務修習を受けました。
 愛知県の実務修習も素晴らしいものですが、大阪の実務修習も大変充実していました。また、内容が充実していたのみならず、指導担当の先生をはじめ、弁護士の先生方に食事に連れて行って頂いたり、仕事の仕方からプライベートに至るまで本当にいろいろなことを教わり、大変良くして頂きました。自らの競争相手となる後輩を親身になって無償で鍛え上げて頂ける、この司法修習というシステムは本当に素晴らしいものだと思います。
 1年間の実務修習を終えて大阪を発つときに、お礼を申し上げた指導担当の先生が、「私たちも先輩に本当に良くして頂いた。先輩にそれを返すのでなく、是非、あなたも後輩に良くしてあげてください」という趣旨の言葉を頂いたことが印象的でした。私も、いずれ後輩を優れた法曹に育てられるような先輩弁護士になりたい、そう思いました。 あれから10年が経ち、弁護士10周年を迎えました。
 法曹3者の司法修習に対する思いは強いものがあり、法曹になって10周年で熱海に、20周年で京都に集まって近況を報告し合うのが恒例になっているようです。私も、今年、熱海に行って同期の弁護士、裁判官、検察官と旧交を温めてきました。
 同じ司法修習を受けて法律家になった仲間たちと語りながら、司法修習の重要性を改めて感じました。 現在、私は、愛知県弁護士会で、この司法修習を担当する、司法修習委員会に所属しており、司法修習生の指導にいろいろと関わっています。
 委員会の中では、私は、民事模擬裁判のチームに所属しています。先月、このチーム員として、司法修習生たちが取り組む民事模擬裁判に参加し、司法修習生たちの熱い法廷バトルを見学してきました。
 司法修習生の熱意を近くで感じながら、自らも改めて熱意を持って弁護士業務に励まなければ、と強く思ったひとときでした。

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この記事の著者

檀浦 康仁

弁護士

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所属弁護士会:愛知県弁護士会

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