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弁護士コラム Column

面会交流と学校行事への参加

2021年03月23日
岐阜大垣事務所  弁護士 加藤 純介

お子様と離れて暮らす親がお子様に会うことを面会交流と呼び、これは法律上も認められた、離れて暮らす親の権利です(民法766条参照)。

感情的な対立から面会交流が任意に行われないことも多く、そのような場合には家庭裁判所において面会交流調停を行うことが一般的ですが、通常面会交流は月1、2回程度しか認められません。
では、面会交流に加えて子の卒業式や入学式に出席できるよう請求する権利も別居親にはあるのでしょうか。

結論として、少なくとも現在の法制度、実務の取り扱いにおいては、卒業式や入学式への出席は面会交流と同様の扱いとはされておらず、法的根拠に基づいて求めることまではできません。
あくまで当事者間の話し合いにより、任意に出席を認めてもらえるかどうか、ということになります。

同居親の立場からも、別居親の立場からも、事前に明確に決めておくことができればトラブル防止に役立ちますが、感情的な対立があることが通常なので、詳細な取り決めまでは難しいことも多いと思われます。
また、単なる口約束では後から齟齬が生じる可能性もありますが、他方で書面にまとめる場合には、表現ぶりに気を遣う必要がありますし、かえって後に事情が変わった場合でも身動きが取れなくなってしまう場合もあります。
書面で約束した方が良いのか、かえって口約束に留めた方が良いのか、書面に残すとしてどのような表現ぶりにするのが望ましいのか。別居親、同居親それぞれの立場から変わってきますし、何よりお子様の福祉、気持ちを尊重する必要もあります。

​弁護士に早期にご相談頂くことが、最適な解決につながります。
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