遺産分割前の相続預金の払戻制度②
2021年05月26日
岡崎事務所
弁護士 安井 孝侑記
岡崎事務所所長弁護士の安井孝侑記です。
私は、岡崎市、幸田町、西尾市、安城市、碧南市、刈谷市、知立市、高浜市、豊田市を含む西三河地方の皆様から、相談をいただいておりますが、その中でも割合の多い相続について少し記事を書きたいと思います。
今回の記事の内容は、遺産分割前の預貯金の払戻しの手続の記事の続編です。
これまでの記事をごらんになっていない方はぜひ一度呼んでみてください。
第1回の記事はこちら
さて、今日は遺産分割前の相続預金の払戻制度の内容について少し説明します。
1 払い戻しができる範囲
前回の記事で書いたとおり、相続人は、遺産分割の完了前に、遺産である預金債権の一部について、単独にて行使することができます。
この、単独で行使できるという記載のとおり、他の相続人の許可をとる必要はありません。
そして、その上限としては
・金融機関ごとにその各預貯金権額3分の1に法定相続分をかけた金額(上限は150万円)
・金融機関が複数ある場合には、それぞれで上限150万円で計算
とされています。
2 預貯金の基準時
権利行使を求めた時点ではなく、相続開始の時点とされています。
以上のとおり、皆さんとしては、「一つの銀行」につき、「残高の3分の1に法定相続分をかけた金額または150万円の金額の低い方」と覚えてもらうのがいいかもしれません。
次回は、この制度を使って預貯金を引き出したあとの効果について説明します。
第3回の記事はこちら
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遺産分割前の相続預金の払戻制度を含む相続の問題でお悩みの方は一度弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
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