労災指定病院とは?
2021年06月30日
名古屋丸の内本部事務所
社労士 小木曽 裕子
労災指定病院とは、労働者災害補償保険法施行規則第11条により、都道府県労働局長が指定した病院を指します。病院に限らず、薬局や訪問看護事業者についても労災指定の制度があります。
労災(通勤災害含む)により負傷した場合には、原則として労災指定医療機関にて治療を受けることとなりますが、身近に労災指定病院がない場合や、緊急を要する場合など一定の理由がある場合には、労災指定医療機関以外で治療を受けることも可能です。
ただし、労災指定医療機関とそうでない場合とでは、労災保険制度上、下記のような違いがありますので注意が必要です。
労災指定 | 労災指定以外 | |
治療費 | 窓口支払いなし | 全額窓口にて支払い。 その後労災請求。 |
治療費にかかる 労災申請書証明料 | 自己負担なし | 自己負担 |
上記のとおり、労災指定医療機関以外で労災による治療を受けた場合、10割の治療費を窓口にて支払うこととなり、健康保険証を使用し治療を受けた場合と比べ3倍以上の金額を窓口にて支払うこととなります。
内部疾患等の場合、一般的に労災認定までに時間を要し、治療費の自己負担がかさむこととなります。
厚労省HPにて、労災指定医療機関の検索が可能ですので、労災にて治療を受ける場合にご活用いただくことをお勧めします。