【コラム】親の借金の調査方法
2020年07月17日
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 岩田 雅男
突然,親が亡くなってしまったが,親の借金があるかどうかが分からない場合は,どうしたらよいでしょうか。相続は,親のプラスの財産もマイナスの財産も全てを引き継ぐ制度です。
当然,親の借金も支払う義務を引き継ぐことになります。マイナスの財産の方が大きければ,相続放棄をすることをお勧めします。そんなことは分かっているけど,親の借金の調査方法が分からないということであれば,気を付けいただきたい点をチェックポイント方式でご紹介できればと思います。
【親の借金を確認するためのチェックポイント】
①郵便物を確認しよう 金融業者は,支払がないと督促の文書を送付します。そこで,金融業者からの督促の文書があるかどうかをご確認ください。
②通帳の有無を確認しよう 口座を開設している金融機関から借りていることも多いです。 通帳を確認して,その金融機関からお金を借りていないかどうかを確認することができます。
③取引カードを確認しよう 返済のために使っている振込カードや,キャッシュカード,クレジットカードを確認することで親の借金の有無を確認することができます。
④金融業者と連絡をする際の注意点 万が一金融業者と連絡をする際には,「債務の存在」は認めないでください。 債務の存在を認めてしまうと時効の主張をすることができなくなります。
親の借金を引き継ぐ必要がなかったのに,相続せざるを得なくなってしまう可能性があります。
【ここからは弁護士に相談・依頼】
①時効を援用できるか知りたい
②相続放棄をするべきかどうか知りたい
③複雑なので財産調査から弁護士に頼みたい
弁護士に相談するべき事案なのかどうかも含めて,お気軽にご相談ください。
名古屋丸の内本部事務所 弁護士 岩田雅男