兄弟が遺産分割に応じなかった事例1
ご相談内容
Xさんの父親が亡くなりました。既に母親も亡くなっていたため,相続人は子であるXさんと兄の2人のみでした。
父親が死亡した後,父親の預金を管理していた兄に通帳等の開示を依頼したところ,兄は全く応じてくれませんでした。また,どのような遺産があるのかも教えてくれませんでした。
どのように相続手続をすすめていけばよいのかわからないとご相談にいらっしゃいました。
解決事例
預金については,相続人であれば金融機関から取引履歴を開示してもらうことができるので,まずは金融機関から取引履歴を取り寄せました。その上で,使途不明の出金を一覧表にし,兄に対して使途について回答を求めました。
それでも兄は使途について回答をしなかったので,家庭裁判所に遺産分割調停を申立て,家庭裁判所で調停委員等を介して兄と話し,使途について領収書を提出させ,領収書がない使途不明金やその他の遺産については根気よく話合いをしながら納得できる内容で解決をすることができました。
ポイント
被相続人の財産については,一緒に暮らしている家族でも把握できていないこともあり,離れて暮らしていると尚更把握するのが困難となります。
専門家である弁護士が入ることで,金融機関の取引履歴の開示の手続や使途不明金等がないかの調査といった財産調査の処理を専門家である弁護士が行うことや調停の中で冷静な話合いをすすめていくことができます。
当事務所では,被相続人の財産調査のご依頼も承っておりますので,お気軽にご相談下さい。