遠方の裁判所に代理人のみが出廷し早期に調停を成立させた事例
ご相談内容
父の相続について,きょうだい3人で揉めています。
兄には代理人弁護士が就き,遠方の裁判所で遺産分割調停を起こされてしまいました。
私としては,法定相続分どおりの遺産さえ取得できれば良いのですが,名古屋市内で働いており,平日に遠方の裁判所に出廷することは困難です。兄が,資料もないのに寄与分を延々と主張しており,長引くことも予想されます。
解決事例
代理人として弁護士が裁判所に出廷し,本人さんは期日報告を受けるという形としました。
また,だらだらとした話合いが続きそうでしたので,こちらから積極的に,法定相続分どおりで分割した場合の分割案を示し,同案をたたき台として調整した結果,早期解決が実現できました。
ポイント
3名以上の調停の場合,それぞれが言いたいことを言うだけになりがちです。手間はかかりますが,当方から積極的にたたき台としての案を示すことで,当方有利に話が進み早期解決も図ることが可能になります。
なお,家事事件手続法により電話会議による遺産分割調停も可能となりましたので,遠方裁判所での調停の際には,検討の余地があるでしょう。